FXのデイトレードは、忙しいサラリーマンでも短時間で大きな利益を上げる可能性を秘めた投資です。
本記事では、これからFXのデイトレードを始めようと考えている、あるいは初めたばかりという投資家に対して、FXのデイトレードの基本戦略を伝えていきます!
まずは、FXのデイトレードの世界で生き抜いていくために必要な考え方や、市場と向き合う姿勢について一緒に学んでいきましょう。
FXで継続して利益を出すには、小手先のテクニックよりもそれらの方がずっと重要であり、今後取引をしていくうちに身に染みてくるはずです。
ぜひここで書かれた内容を心にとどめ、FX取引に臨んでいきましょう。
Contents
1.FXの世界
FXは少額の資金で始めることができ、パソコンやスマートフォンを持っていればほぼ24時間売買が可能なため、サラリーマンやOL、学生、主婦などさまざまな人が行っている金融取引です。
しかし、取引をして実際に利益を出し続けられる人は非常に限られており、ほとんどの取引参加者は大切な資金を失ってFXを辞める結果になります。
一方で、利益を出し続けられる人の中には、元金数十万円を1ヶ月程度で億単位に膨れ上がらせるような者もいます。
ただし、短期間で資金を膨張させる投資家は、得てしてそれ以上の速さで資金を溶かすことになるのですが……。
FXは夢がある世界ですが、一方で恐ろしいまでの弱肉強食、隙を見せれば瞬時に資金を吹き飛ばされる可能性がある世界でもあります。
そんなFXの世界で利益を上げたければ、FXで利益を上げる方法と資金を守る方法をしっかり学び、儲かってもおごらず、損をしても落ち込まず、冷静かつ慎重に売買を積み重ねていく必要があります。
投資超初心者向けに、FXについては、こちらの記事で説明しております!
是非ご覧ください^^
⇒副業にもオススメの「FX」って何?社会人や学生、主婦の実体験!
2.トレンドフォローが基本
FXで利益を上げるなら、トレンドフォローの姿勢で相場に逆らわずに利益を追求するようにしましょう。
2-1. 順張りと逆張り
FXに限らず、全ての金融取引では順張り(トレンドフォロー)と逆張りのいずれかに賭けて取引をすることになります。
順張りとは、「価格が上昇しているときに、さらに上昇すると見越して取引する」あるいは、「価格が下落している時に、さらに下落すると見越して取引する方法」です。
順張りは、価格が一定方向に長期間動く時に利益を上げやすいです。
逆張りとは、「価格が上昇している時に、そろそろ下落すると見越して取引する」あるいは、「価格が下落している時に、そろそろ上昇すると見越して取引する方法」です。
逆張りは、同じ価格帯で株価が上下している時に利益を出しやすいです。
2-2. 通貨レートの値動き
FXでは、長期間同じ方向に動く時の方が値幅が大きく、1回あたりの取引でも大きな利益を得やすいです。
一方で、逆張りにしてしまうと損切に何度もひっかかり地味に資金が削られていくし、利益が出たとしても利益確定する時の値幅が小さいはず(手放す時も逆張りで判断するため)なので、1度の取引で得られる利益が小さくなりがちです。
FXでは逆張りではトータルで損失になりやすいので、利益を出したければ大きな値動きを上手く捉えてトレンドフォローするようにしましょう。
3.スプレッドの小さい通過ペアを選ぶ
FX取引の対象にするなら、スプレッドの小さい通過ペアを選びましょう。
FXでバカにできないのがスプレッドです。
スプレッドは、BIDレートとASKレートの間にある差額であり、FX会社の収入源でもあります。
スプレッドは取引高が大きい通過ペアほど小さく、取引高の小さい通貨ペアほど大きい傾向にあります。
以下の表は、2016年におけるグローバル市場の通過ペア別取引高です。
2016年のグローバル市場における1日の平均取引高 単位:10億米ドル
通過ペア | 取引高 | シェア | スプレット |
USD/EUR | 1,173 | 23% | 0.5 |
USD/JPY | 902 | 18% | 0.3 |
USD/GBP | 470 | 95 | 1.1 |
USD/AUD | 266 | 5% | 1.1 |
USD/CHF | 180 | 4% | 1.6 |
EUR/GBP | 100 | 2% | 1.4 |
EUR/JPY | 79 | 2% | 0.6 |
… | … | … |
※出典 : 国際決済銀行(BIS)
※スプレッドはGMOクリック証券から抽出した値をはめ込んでいます。
スプレッドが大きい(手数料が高い)と予想通りに利益が出たとしても、取り分は小さくなってしまいます。
デイトレードの場合、取れる値幅はそこまで大きくないため、スプレッドの影響はさらに大きくなります。
3-1. 円とのペアが利益を出しやすい
日本のFX会社では、円とのペアは他の通貨同士とのペアよりもスプレッドは小さい傾向にあるので、円とのペアを選ぶのがローコストです。
3-2. スプレッドはさまざまな要因で変化する
スプレッドは通過ペアごとに違うだけではなく、FX会社や時間帯、相場環境によっても大きく変動します。
特に、不安定な相場環境の時は何十陪もスプレッドが広がる時があり、それが自分の取引に影響を及ぼさないか見極め、スプレッドが広がっている時、または広がる恐れがあるときは取引しないようにする判断も重要なスキルです。
3-3. スプレットの小さいFX会社
FX会社によって、スプレッドはかなり違ってきます。
ここでは、国内のスプレッドが小さいFX会社を紹介します。
会社名 | 米ドル円 | ユーロドル | ユーロ円 | ポンド円 |
DMM.com証券 | 0.3銭 | 0.5pips | 0.6銭 | 1.1銭 |
GMOクリック証券 | 0.3銭 | 0.5pips | 0.6銭 | 1.1銭 |
インヴァスト証券 | 0.3銭 | 0.3pips | 0.5銭 | 1.0銭 |
DMM.com証券は、国内でのFX口座数が最も多い会社です。
広告も多いので知っている人も多いでしょう。
パソコンやスマホでのツールも充実しており、動画のFXセミナーなども公開している初心者にとっつきやすいFX会社です。
GMOクリック証券も、国内最低水準のスプレッドでFX取引ができる証券会社です。
FXの方にも株式や先物オプション、商品相場なども取り扱いがあり、総合金融取引ができる会社でもあります。
インヴァスト証券は、FXの自動売買システムが売りのFX会社です。
自動売買なら寝ている間も遊んでいる間も、フルオートで売買をしてくれます。
自動売買も簡単に儲かるものではないですが、面白い投資方法であるのは間違いありません。
興味があればサイトを覗いてみましょう。
4. 必ず損切りを設定する
FXにおいて、損切は絶対に設定しておきましょう。
FXは高いレバレッジで取引が可能なため、少額から取引ができて短期間で資金を何十、何百倍も増やすことを可能にしています。
一方で、高いレバレッジは少しの値動きで大損する危険もはらんでいます。
4-1. レバレッジ
現在、日本国内のFX会社や証券会社では、最大レバレッジは25倍に設定されています。
海外のFX会社では400倍などという途方もないレバレッジもあり、それに比べれば25倍は大したこと無いように感じるかも知れません。
しかし、10万円分の通過ペアをレバレッジ25倍で買うと250万円分買うことになり、1%値が動いただけでも自分の資金からすると25%(2万5千円)相当の値動きになります。
相場が急変すると数時間で1~2%、数日で5~10%程度動くことも少なくありません。
4-2. 損切りの設定が身を守る
レバレッジ25倍で通過ペアを買っていれば、レートが4%動けば元本と同額分の値動きになります。
もし損切りを設定していないと、ちょっと目を離している間に資金がゼロになっているようなことも十分に起こり得るのです。
一方で、損切りを設定するとチマチマと資金が削られるし、損切にあった瞬間に相場が反転して損切していなければ利益が出せていたという場面に遭遇することもあるでしょう。
しかし、常に損切りを設定していなければいつか必ずやってくる予期せぬ相場の急変時に資金の大半を溶かすことになることは間違いありません。
5.勝ちすぎた時は一旦距離を置く
FX取引を続けていると、やたらと勝ち続ける瞬間がありますが、そのような場合は一旦取引を止めてしばらく時間を置いた方が良いでしょう。
5-1. 勝ち過ぎがもたらすもの
あまりに勝ち過ぎると、多くの人間は万能感に支配され、自分は絶対に勝てるのだと思うようになってしまいます。
このような精神状態で取引するのは極めて危険です。
なぜなら「絶対に勝つ」のだから、リスクの高い取引も平気でするようになってしまうからです。
FXで短期間で大勝ちして何億、何十億と稼いだ投資家の多くは、調子に乗りリスクをさらに上げて取引を行い、破滅しています。
5-2. 戦略のどハマり
FXでは一つの戦略が極めて有効に機能する瞬間があり、そこにハマると確かに大勝できることがあります。
ビギナーなのに短期間で大勝する投資家は、採用した戦略が運よくどハマりしたに過ぎないことがほとんどです。
相場の環境は常に変化し、今日有効に機能していた戦略が明日突然機能しなくことなど日常茶飯事です。
従って、いつまでも同じ状態が続くと思っているとすぐに足元を掬われてしまいます。
5-3. 勝ったら休むべし
投資で酸いも甘いも経験した投資家でなければ、勝ち続けたあとはどうしようもなく調子に乗ってしまうものです。
あなたは、今まで連続で勝ち続けたことはあるでしょうか?もし”ある”ならば、私が書いていることを理解できるでしょう。
もし”ない”ならば、肝に銘じて欲しいです。
勝ち過ぎたとき、休んで冷静になれなければその先にあるのは破滅です。
相場の有名な格言に「売るべし、買うべし、休むべし」というものがあります。
これは、儲かった時ほどさらなる欲に取り付かれて破滅する投資家を諌めるものなのです。
6. その日の指標の発表時刻を確認しておく
その日に発表される指標の内容と発表時刻は、しっかりと確認しておきましょう。
世界中で通貨を売買しているトレーダーは、経済指標を常に気にしています。
経済指標の結果が発表されると、大なり小なりレートは動きます。
特にインパクトの大きい指標やニュースであれば、その後数日以上続くような大きなトレンドの起点になることも多いです。
と言うよりも、そのような材料が無ければ大きなトレンドは発生しません。
6-1 注目度が高い指標
例えば、毎月第1金曜日の夜に発表される米・非農業部門雇用者数/米・失業率は、通貨レートに最も影響を与える指標の一つとして毎月大きな関心を集めています。
通貨レートや株式の大変動が、米・非農業部門雇用者数/米・失業率の発表直後に起きたことが過去には何度もあります。
この他、最近はヨーロッパでの金融危機に関わる政策発表や国民投票の結果なども注目を集める材料になっています。
6-2. 重大指標の発表は稼ぎ時
重大な指標やニュースの発表の時こそレートが大きく動くため、絶好の稼ぎ時となります。
他に本業がある投資家であれば、一日中パソコンの前で通貨レートを見るわけにはいかない為、指標が発表されて数十分から数時間のみで勝負するようにすると効率よく利益を上げることができるでしょう。
6-3. 指標の発表時刻の確認を怠ると……
指標の発表時刻を把握していないと、トレードをしていて突然通貨レートが大きく変動して慌てることになります。
指標が発表されると大量の注文が瞬間的に出るため、通貨レートは上に下に乱高下します。
また、スプレッドも瞬間的に何十倍にも膨れ上がるので、一瞬で損切りされてしまうこともあります。
これらを防ぐには、事前に何時何分にどんな指標が発表され、どんな値動きをするのか予想した上で行動することが求められるのです。
FXのデイトレードをする上では、指標の時刻の確認は絶対に怠れない要素なのです。
7.勝負する時間を決める
FXは24時間行うことができますが、24時間いつでもトレードに適しているわけではありません。
トレードをする時間は、あらかじめ決めておきましょう。
レートのわずかな変動を使って一瞬で勝負を決めるスキャルピングならまだしも、通貨レートの大きな値動きを狙っていくなら取引が活発になる時間を選ぶべきなのです。
それに、取引が活発な時間はスプレッド幅も縮小するので、最低限のコストで売買を可能にすることもできます。
7-1. FX取引が活発になる時間とは?
FXの取引が活発になる時間は、大きく分けると3つあります。
アジア時間、ヨーロッパ時間、アメリカ時間です。
通貨の取引額は機関投資家が圧倒的に多く、彼らは株式市場が開いている時に通貨の取引を行う場合が多いです。
世界の主要な取引所の時価総額を以下にまとめます。
2015年の証券取引所別の時価総額
順位 | 取引所名 | 時価総額 | 対世界比 |
1 | ニューヨーク証券取引所 | 19,490,633 | 29.55% |
2 | ナスダック OMX | 7,291,379 | 11.06% |
3 | 東京証券取引所 | 4,751,890 | 7.21% |
4 | 上海証券取引所 | 4,146,401 | 6.29% |
5 | ユーロネクスト | 3,544,319 | 5.37% |
6 | 香港証券取引所 | 3,383,507 | 5.13% |
7 | 深セン証券取引所 | 2,478,214 | 3.76% |
8 | トロント証券取引所 | 2,020,924 | 3.06% |
9 | ドイツ証券取引所 | 1,859,639 | 2.82% |
10 | ボンベイ証券取引所 | 1,696,822 | 2.57% |
上位10取引所合計 | 50,663,729 | 76.82% | |
世界合計 | 65,950,784 |
時価総額の単位は100万米ドル
時価総額が大きい取引所ほど、動く金額は大きくなります。
ニューヨーク証券取引所とナスダックOMXだけで世界の40%を超えるので圧倒的ですが、アジアの東京証券取引所、上海証券取引所、香港証券取引所、深セン証券取引所の合計でも22%はあります。
7-2. 通貨ペア別のトレード最適時間
当然のことながら、通貨ペアのレートはその国の証券取引所が開いている時間に大きく動きやすくなります。
例えば、ドル円であれば東京証券取引所が開いている9:00~15:00で、ユーロドルであれば15:00~21:00です。
とはいえ、アメリカの経済はどの通貨も大きく影響を受けるので、アメリカ時間はどの通貨も大きく値が動きます。
7-3. サラリーマンがFX取引をするのに適している時間
日中働いている人であれば、早朝か夜にトレードすることになるでしょう。
早朝の場合は、開いている市場がほとんどないのでトレードにはあまり向きません。
一般的なサラリーマンやOLに最も適しているのは、ヨーロッパ時間とアメリカ時間が入れ替わり、さらに重要指標の発表が集中する20:00~午前1:00くらいです。
基本を押さえた上で経験を積む
これまで述べてきたのは、FXのデイトレードで利益を上げていく上で最低限身に着けておかなくてはならない基本戦略です。
この基本を踏まえて、実際に利益を出すためのテクニックや勘を磨いていくことが求められます。
脆い地盤の上にはきちんとした家が建てられないように、きちんとした下地・姿勢・考え方が身に付いた状態でなければ、テクニックを学び、経験を積んだところでどんな相場でもゆるがない堅牢なトレード能力は見に付きません。
しっかり基本を押さえ、本物の実力を磨いていきましょう。
続いては、通貨ペアに共通する値動きと、経済指標の見方について記載致します!
⇒FXデイトレード 全通貨ペアに共通する値動きの特徴と投資戦略
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