こんにちは、Y作です。
今回は海外FX業者のFBSについてのお話です。
他の海外FX業者紹介サイトでFBSのサービスが太っ腹で、100%入金ボーナス上限100万円と紹介されているのを発見しました。
XMの100%入金ボーナスの上限が10万円なので、なんとその10倍です。
Y作
ところが実際にFBSを利用してみて、FBSの100%入金ボーナスには大きな落とし穴があることを発見しました。
結論から言うとFBSの100%入金ボーナスにメリットはありませんし、FBSを利用するメリットもありませんでした。
むしろ100%入金ボーナスというまやかしで利用者を増やそうという悪意すら感じました。
一部海外FXトレーダーの中では評判や評価が高いFBSですが、実際に使ってみて色々と気づきがあったので備忘までに書き残しておきます。
Y作
Contents
FBSの特徴・評判がいい理由(要注意)
FBSはFBS Markets Incが運営する、世界190ヵ国で1,200万人のトレーダーを持つ国際的なFX業者です。
サービスを開始したのは2009年。
業歴10年ということに加え、IFSC(国際金融サービス委員会)の金融ライセンスを保有していることから一定の信頼性はあります。
取引通貨ペアは35種類と、海外FX業者としてはトレードできる通貨ペアは少ないと言えます。
Y作
ロスカット比率は20%の為ロスカットされにくいのに加え、ゼロカットシステムがあるので、万が一口座残高がマイナスになっても、マイナス分の補填を求められることはありませんので、その点は安心です。
まずこの業者のホームページを確認してみると、トレードルールが複雑で、日本語がカタコトであることから、かなりとっつきにくい印象を受けました。
この業者の主な特徴は次の2つです。
- 最大レバレッジ3,000倍
- 上限1万ドルの100%入金ボーナス
Y作
はっきり言って、この2つの特徴には利用価値はないというのが今回の結論です。
どういうことか、具体的にお伝えしていきたいと思います。
最大レバレッジ3,000倍に実用性はない
この業者の特徴は?と聞かれた時に、まず焦点が当たるのが最大レバレッジの高さです。
FBSの最大レバレッジはなんと3,000倍。
Y作
つまり、1,000円の入金で、300万円分のトレードが可能という事になります。
ただし、この3,000倍のレバレッジというのは現実的ではありません。
「小資金で効率よく」というのは海外FXの強みですが、3,000倍というのは度を超えています。
例えば、米ドル/円のトレードをすると仮定しましょう。
便宜上1ドル=100円とします。
1,000円入金し、300万円のトレードが可能ということは、米ドル/円を3万通貨保有できるということです。
Y作
これだけ聞けばおいしく聞こえますが、少し反対の方向に動いた場合、一瞬でロスカットされてしまいます。
スタンダード口座の米ドル/円の平均スプレッドが2銭なので、1銭程反対に動いただけでロスカットされてしまうのです。
通貨ペアによってはスプレッドが3銭、4銭のものもあるので、ポジションを持った瞬間ロスカットされることになります。
つまり、最大レバレッジ3,000倍に実用性はなく、お金をドブに捨てるようなものなのです。
最大レバレッジには制限がある
また、この最大レバレッジにはルールがあり、口座残高が増えるのに応じてレバレッジが制限されてしまいます。
口座残高 | 最大レバレッジ |
$200まで | 3,000倍 |
$2,000まで | 2,000倍 |
$5,000まで | 1,000倍 |
$30,000まで | 500倍 |
$150,000まで | 200倍 |
$150,000以上 | 100倍 |
この口座残高には決済していないポジションの含み益も含まれます。
つまり元々の口座残高が100ドルでも、含み益100ドル出せば合計200ドルとみなされ、レバレッジ2,000倍に制限されてしまうのです。
しかも、レバレッジ制限は口座残高が一定額を上回ると、即座に適用されます。
含み益が増えるにつれて最大レバレッジが制限されていく為、証拠金維持率が下がっていきます。
これにより証拠金維持率20%を下回った場合、含み益を出しているポジションが強制的に利益確定されてしまうので、注意が必要です。
Y作
入金100%ボーナスの落とし穴
最大レバレッジ3,000倍と対をなす、FBSのもう一つの特徴が上限額1万ドルの100%入金ボーナスです。
公式サイトでもこの100%入金ボーナスのメリットを大々的に謳っています。
この100%入金ボーナスこそがトレーダーを騙す甘い罠なのです。
FBSの100%入金ボーナスはXMのそれとは全く性質が異なります。
XMでは10万円入金すると、10万円分のボーナスが付与され、トレードで失敗しても20万円分含み損を耐えることができます。
Y作
ところがFBSでは、含み損がある一定のラインを超えた時にボーナスが消滅するため、ボーナス分で含み損を耐えることができないのです!!!
ボーナス消滅条件とは?
ボーナス分を含まない有効証拠金がボーナス額に対し30%未満となった場合、ボーナスは消滅します。
100万円入金し、100万円分のボーナスを受け取り、有効証拠金200万円としてトレードをスタートするとします。
含み損70万円以上となり、ボーナスを除く有効証拠金が30万円未満となった場合、ボーナスが消滅するという事になります。
つまり、100%入金ボーナスは含み損を耐えるという意味において全く意味を持たないのです。
確かにボーナスの利用条件にはボーナス消滅条件が明記されています↓↓
Y作
何の為のボーナスでしょうか?
果たしてこれを「100%入金ボーナス」と呼んで良いのでしょうか??
事実僕もこのボーナスを誤解し、意図しないタイミングでロスカットされて損失を出しました。
「利用条件に書いてあるでしょ?」と言われれば確かにその通りですが、これは明らかに誤解を与えることでトレーダーを増やすことを意図していると考えざるを得ません。
100%入金ボーナスは条件付きで出金可能
含み損を耐えることができないのなら、100%入金ボーナスの意味は全くないように思われます。
ではこのボーナスのメリットは一体なんなのでしょうか?
それは、FBSで受け取れるボーナスは条件付きで出金が可能だという事です。
条件とは、一定の取引をすればボーナスを現金化し出金できるというもの。
必要な取引ロット数は次の計算の通りとなっています。
米ドル換算の入金額(=ボーナス額) / 3 = 出金の必要取引数(ロット)(セント口座の場合は、1ロット=0.01スタンダードロット)
例えば$1,000(約10万円)入金するとしましょう。
1,000/3≒333ロット
つまり、10万円分のボーナスを出金するのに必要な取引ロット数は333ロットということになります。
はっきり言って、この条件は滅茶苦茶。
333ロットというと米ドル/円で3,330万通貨なので、FXトレーダーの方は分かると思いますが、これだけトレードするのはかなり大変です。
しかも、100ロット取引をしたから一部出金できるというものではなく、333ロットという条件を満たさないと1円も出金できないのです。
もうお分かりの通り、FBSの「100%入金ボーナス」とは名ばかりで、事実上無意味なのです。
Y作
ルール①入金してから30日以内に有効化の申請が必要
入金ボーナスはXMのように自動で付与されるわけではなく、会員ページ内で受取申請が必要です。
申請の仕方は簡単です。
会員ページ内で入金手続きをした後、「プロモーションとボーナス」の「100%入金ボーナス」をクリック。
次のページで「ボーナスの有効化」をクリックすると、即座にボーナスが反映されます。
Y作
申請しないまま30日経過すると、入金ボーナスは貰えなくなります。
また、入金後ボーナスの受取申請をせぬままトレードし、損失を出し、口座残高が最初の入金額を下回った場合、入金ボーナスを受け取ることができなくなります。
ルール②ボーナスを受け取ると最大レバレッジ500倍に制限される
FBSは本来最大レバレッジ3,000倍ですが、ボーナスを受け取ると最大レバレッジは自動的に500倍に制限されます。
ちなみに適用レバレッジは会員ページ内で確認できます。↓
①「ダッシュボード」をクリック→口座番号クリック
②次のページで適用レバレッジ確認
入金ボーナスが消滅した後でも最大レバレッジは500倍のままで、自動的に元のレバレッジは戻りません。
最大レバレッジを変更したい場合には、同じ画面上で「レバレッジの変更」が必要になります。
レバレッジの変更は1日に1回だけであり、ポジションを保有している間はレバレッジの変更はできないので注意が必要です。
ルール③口座間の資金振替では入金とは見なされず、入金ボーナスを受け取ることできない
FBSでは複数の口座を持つことができます。
最大50口座(1つの口座タイプにつき10口座)持つことができ、口座間で資金移動が可能です。
この資金移動は入金とはみなされず、入金ボーナスを受け取ることはできません。
Y作
ポジションを持つ瞬間1pips滑る
100%入金ボーナスの悪質性もさることながら、トレードをする中で見つけたもう1つの大きな闇があります。
なんとポジションを持つ瞬間、不利な方向に1pips滑るのという事象が度々起こるのです。
最初は「まさか・・・」と思っていましたが、何十回とトレードをしているうちに、確信に変わりました。
Y作
これにはもう言葉を失いました・・・
これはFX業者としては非常に悪質で、100%入金ボーナス以上に深刻な問題だと思います。
FBSのその他のデメリット
その他、FBSの細かいデメリットをお伝えします。
成行注文の約定速度がやや遅い
これは感覚の問題になりますが、XMに比べて平常時の成行注文の約定速度がやや遅く感じました。
とはいえ、遅すぎて滑りが酷いという訳ではなく、感覚的に少し遅いと感じる程度で、そこまで気になるものではありませんでした。
円建ての口座が存在しない
口座の基本通貨で設定できるのは、「米ドル」と「ユーロ」だけで、「円」が存在しないのです。
「米ドル」を選択した場合、口座への入金はドル建(◯◯ドル入金)になりますし、含み益もドル建てで表示されます。
入金・出金する際には米ドル/円の為替相場の影響を受け、円で入金する金額、出金する金額が変わってきます。
入金する際には円高の方が有利ですし、出金する際には円安の方が有利ということを頭に入れておいて頂ければと思います。
ホームページが分かりづらい
今回FBSのメリットをお伝えしてきましたが、ほとんどの内容はサポートに英語で確認したものです。
なぜならホームページ上に細かい取引ルールが網羅されていないからです。
書かれていたとしても、誰も見ないようなところに英語で書かれていたりします。
おそらくほとんどの方はホームページの不親切さでFBSでの取引を敬遠してしまうでしょう。
サポートに日本人がいない
FBSの取引ルール等のことで聞きたいことがある場合、会員ページ内でライブチャットでサポートとやり取りできますが、日本人のサポートがいません。
英語を使えば話はスムーズですが、日本語で質問した際にはカタコトの日本語で返事が返ってきます。
ただし全く理解不能の日本語というわけではありませんし、質問一つ一つに対しスピーディに回答してくれてはいました。
FBSの巷の評判に騙されてトレードするのは危険です。大事な軍資金を失わないように注意!
今回FBSでトレードをしてみて、改めてXMがいかにクリーンな業者であるかを再確認できました。
大きな金額を動かす以上、一番大切なのは信頼できる業者であるかどうかです。
100%入金ボーナスの不誠実さや、約定の滑り(というか搾取)など、はっきり言ってFBSは信頼できる業者とは言えませんでした。
Y作
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