ソーシャルレンディングで大損の失敗をするリスク

ソーシャルレンディングは一般的に安定的な投資として認められつつも、あくまで投資である以上、大損することはないとははっきりと言えない部分があります。

今回は、ソーシャルレンディングで大損する可能性があるかについて、そのリスクについてお伝えします。

過去にソーシャルレンディングの貸し倒れなどで大損するような事象が発生したかをチェックする

ソーシャルレンディング投資で大損する可能性を探るために、まずは過去ファンドで大損した事もあるのかファンドの実績を調べておく必要があります

過去の歴史を振り返ると、ソーシャルレンディング全体の案件数と比較すればごくわずかではあるものの、実際に損失を受けたファンドは存在します。

例えば、クラウドクレジットにおいては東欧金融事業者支援ファンドの第1号にて損失を受ける形となり、その理由として投資を募集した当時と償還する時の時期が為替相場の影響が挙げられました。運営は順調だったのですが、円高により配当が目減りしてしまったケースです。

>>東欧金融事業者支援ファンド1号(クラウドクレジット:運用リポート)

違うケースでは、大損と言うわけではないのですが、さくらソーシャルレンディングの事例が挙げられます。さくら近畿セレクトファンドという名前のファンドを募集したのですが、投資したお金を融資する事業者T社がクラウドファンディングではなく銀行からの資金調達をする方針に変更したことから融資がキャンセルされると言うケースも出ました。

>>【不動産担保付】さくら近畿セレクトファンド1号(さくらSL)

投資額が目減りするようなことはなくても、投資をしようと決めた投資家にとっては運用実施するまでの期間、投資額をさくらソーシャルレンディングに保管するような形となってしまったために、その保管期間による機会損失が発生しました。

実際にソーシャルレンディング投資を続けていくと分かるのですが、収益が安定しているところがほとんどである事から、リスクをとった投資と言う感覚が薄れてしまいがちです。しかしながら、ソーシャルレンディング業者は投資家から預かった投資額を融資する側に渡して運用している事から、安定的と言われても融資を受けた側で何が起こるかわかりません。分散投資など対策をしておく必要があるでしょう。

中小企業支援ローンファンドに対する懸念

ファンドの中には中小企業支援ローンファンドがあります。

主に中小企業が設備投資や新たなプロジェクトを立ち上げる際に必要な資金募集していきますが、中小企業が健全な経営を行っているかを検証する責任のある立場のソーシャルレンディング業者がその真偽を見極めきれなければ、運用期間中に融資先の中小企業からの返済が滞ってしまう事もあります。

過去、マネオにて事業性資金支援ローンファンドとし募集した際に回収見込みが不明になる事態が起こりました。

>>【延滞発生に関するご報告】(maneo)

現在も継続中であり、投資家の専用ページにより告知するとの事ですが、投資には注意をしていく必要があります。

ソーシャルレンディングの隠れているリスクをしっかりと理解しておく

ソーシャルレンディングには一見目に見えにくいリスクが隠れていることがあります。投資する前にはファンドの特徴と注意事項が詳細に記載されいていますが、それでも見過ごして投資をしてしまうこともあります。

リスクを事前に理解した上で投資をすることで、万が一の時でも焦らずに対応することができます。

リスクとしては国の情勢によるカントリーリスク、融資をする会社へのリスクであるカンパニーリスク、ソーシャルレンディング業者が健全でもファンドが貸し倒れをしてしまうファンドリスク、再生可能エネルギー関連のファンドに関わる自然環境の変動リスクであるネイチャーリスク、そして投資家が利益追求を主とし、分散投資をせずに投資したおかげで貸し倒れた際に投資した額が多額になってしまうマインドリスクがあります。
(参考)ソーシャルレンディングのリスクと問題点(投資をして分かったこと)

ファンドのリスクについてはカントリーリスク、カンパニーリスク、ファンドリスク、ネイチャーリスクが絡んできますが、投資家本人がどのような投資をするかによって投資額の損失を大きくしてしまうマインドリスクについてさらに詳しく伝えたいと思います。

投資家本人が管理しなくてはならないマインドリスク

投資の損失話がニュースで流れる時には、一般的に悪徳業者に対してだけ悪い印象が持たれがちですが、投資した本人に一切責任がないかと言えば、そんなことはないと思います。

それを説明するのが、”投資判断する時に冷静に投資商品を見極めているのか”の判断に関わるリスクであるマインドリスクです。

投資家は投資を行う際、利回りがどれくらいでどのくらいの期間で投資額が回収されるのかにばかり注意します。

しかしその投資商品がどのような仕組みで利益を生み出し、その利益がどのように投資家に還元されていくのかを理解しなければ、募集している業者や個人の話だけで騙される事もあります。

投資話を聞く場合は、他の投資商品と比べることにより、どれくらい効率のいい投資なのかの目安にもなるため、周りの投資商品と比べることは投資判断を行う際に有効です。

投資をする場合は、どのような仕組みで利益を生み出しているのか、そして他の投資商品と比べて異常な利回りを示していないかなどをきちんと把握し、目先の利益だけで投資判断を行うことがないよう注意しましょう。

まとめ

ソーシャルレンディングファンドのほとんどが安定的に運用されているのは事実ですが、クラウドクレジットやマネオのケースもあるために油断は禁物と言えるでしょう。

投資に当たってのリスクがファンド選定の際に提示されていたとしても、投資家側がそれを正確に理解しているかによって、リスクを回避できるかできないかの結果が大きく変わってきます。

リスクを理解した上でソーシャルレンディング投資をし、万が一貸し倒れになったとしても、何故貸し倒れをしたか原因を理解し、次の投資の際の良い判断材料として生かすことも重要です。

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