ソーシャルレンディングで貸し倒れが発生する可能性はどのくらいか?

ソーシャルレンディング 貸倒れ

ソーシャルレンディングは投資である以上、リスクがないわけではありません。カントリーリスク・カンパニーリスク・ファンドリスク・・・難しい用語を用いて様々な説明をすることもできます。
(参考)
ソーシャルレンディングのリスクと問題点(投資をして分かったこと)

しかし、私たち一般投資家が、ソーシャルレンディング投資でも最も注意をしておかなければならないリスクは、間違いなく貸し倒れ(デフォルト)リスクになります。

ソーシャルレンディング投資で貸し倒れが発生するリスクはどれくらいのものか?貸し倒れリスクについてお伝えします。

過去のソーシャルレンディングの貸し倒れのケース

ソーシャルレンディングでの貸し倒れが今までなかったのか?

答えはNoです。

実際に、日本でソーシャルレンディングが始まったばかりの頃に貸し倒れが発生したケースが実際にありました。

具体的にはP2Pレンディングと言い、ソーシャルレンディング業者が個人間の貸し借りができるサービスを展開していた時に、融資を受ける側である借り手(個人)が、貸し手である投資家(個人)に資金を借りたものの、その後借りた額を返さない事で貸し倒れと言うケースが頻繁に起きていました。
(参考)
ソーシャルレンディングのP2Pオークション型って?3つのタイプを理解する。

P2Pレンディングのような個人間での融資のやり取りをすることで頻繁に貸し倒れの発生したため、ソーシャルレンディング業者も会社としての信用を無くしてしまうケースもあり、多くのソーシャルレンディング業者では個人間でのP2Pレンディングサービスを中止してきた歴史があります。

その後、ソーシャルレンディング業者は企業からの融資の話だけを受け持つようになり(個人けの融資を取りやめた)、P2Pレンディングサービスを中止してからは貸し倒れがほとんど無い状態が業界内続いています。

  • 過去⇒オークション型ソーシャルレンディング【個人向け融資】(過去に貸倒れが頻発し、現在はほとんど取り扱われていない)
  • 現在⇒貸付・ファンド型ソーシャルレンディング【企業向け融資】

とはいえ、先ほど”殆ど”と申し上げた通り、企業向けの融資となったからといい貸し倒れのリスクが全くないのかと言えばそうでもなく、実際に貸し倒れになりそうな自体が発生したケースも存在します。そのような場合は、ソーシャルレンディング業者もそれぞれ事前に設定していた担保によって決済するなどして、事態解決に臨む形になっています。

貸し倒れはどのような原因で発生するのか

貸し倒れになる原因を見いだそうとするには、まずソーシャルレンディングにはどんなリスクがあるのか理解しておく必要があります。

リスクとして大きく5つの要因があります。

  • カントリーリスク
  • カンパニーリスク
  • ファンドリスク
  • ネイチャーリスク
  • マインドリスク

カントリーリスク

カントリーリスクは国の情勢や金融市場において為替相場の変動幅が大きくなったために、投資した当時に比べて収益が目減りするリスクです。海外向けのファンドを取り扱っているクラウドクレジットアメリカンファンディングガイアファンディングが対象になりやすいと思われます。

しかしこのようなソーシャルレンディング業者によっても、ファンドによっては円建てで運用している場合もあるために、円建てのファンドに対してはカントリーリスクは低く抑えられるメリットがあります。

カンパニーリスク

カンパニーリスクはソーシャルレンディング業者としてのリスクの事を指し、経営状態がどんな状態なのかを見抜くのは少々難しい面があります。

業者として最近話題になったこととしてはみんなのクレジットがあり、金融庁の調査により健全な経営状態でなかったために、検査後は一時営業停止と言う状態に入りました。

ファンドリスク

ファンドリスクはソーシャルレンディング業者を通して資金が融資される先のファンド自体のリスクであり、過去においてはクラウドクレジットの東欧金融事業者ファンドの第1号にて、投資を募集した後に為替相場が円高に進んでいったため投資開始時の投資額と運用期間が終わる頃の投資額を比べると下回る額となりました。

ファンドの特徴は開示されている情報をきちんと比較し、信頼のできる案件かを見極めて投資をする必要があります。

ネイチャーリスク

ネイチャーリスクは再生可能エネルギー関連のファンドのリスクです。自然相手にファンドを形成しているため、太陽光であれば太陽光パネルの長期間による劣化や、野生動物や風雨災害の影響、太陽光パネルの設置地域のセキュリティ対策などがあります。

風力発電であれば、風の影響によって発電されていくかも影響があるために自然の影響によりどれくらいにファンドに寄与していくかにリスクがかかります。

マインドリスク

最後にマインドリスクは、投資家が投資をどのようにしていくかの精神的リスクで、高利回りのファンドにばかり投資をすることで、万が一貸し倒れの時に投資額を大きき減らす可能性があります。

投資の基本は分散投資であり、焦らずに分散投資をし全体としての収益を見ることで、万が一、一つのファンドが貸し倒れになった場合でも投資額が大きく減らさずに済むことができます。

このようにリスクを理解した上でソーシャルレンディング投資をすることで貸し倒れの時の損益をカバーすることができます。

ソーシャルレンディング投資は分散投資が基本

これまでに説明をした通り、ソーシャルレンディングは貸し倒れが全く無いわけではないために、リスクを抑える点でも分散投資が必要となります。

今のところ、ソーシャルレンディング業界全体として貸し倒れの発生実績がほとんど無いために、収益は必ず与えられるような印象を持ちやすい傾向ですが、投資に絶対という考え方は無いわけですので、分散投資をし、見えないリスクに対して対処するようにしましょう。

カンパニーリスクにおいては会社の経営状態は投資家からはほとんど見えないためにキャンペーンや高利回りばかり宣伝しているのであれば、周りの業者も同じようなことをしているのか販促活動に注意をしておく必要があります。

読み取れない部分があるからこそ、分散投資をして貸し倒れ分をカバーすることを心がけましょう

まとめ

ソーシャルレンディングの貸し倒れの可能性についてパーセント表示に表すことは難しいために、万が一貸し倒れた時に一部の投資金だけが損失するように普段から分散投資をしておき、それを管理するように心がけましょう。

ソーシャルレンディングは高利回りが特徴であるため、分散投資を広めにすることで健全に運用しているファンドの利回りから損失した分は回収することも十分に可能です。

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