ソーシャルレンディングのオークション型って?3つのタイプを理解する。

 

ソーシャルレンディングには一般的に以下の3つのタイプがあると言われています。

  • マーケット型
  • オークション型
  • 貸付・ファンド型

現在特に多いタイプとしては貸付・ファンド型のソーシャルレンディングサービスですが、今回は疑問の多いオークション型について詳しくお伝えします。

・ソーシャルレンディングのオークション型の特徴

ソーシャルレンディングのオークション型(以下、オークション型ソーシャルレンディング)の特徴は、ソーシャルレンディング業者が仲介サイトを通じて、資金需要のある借り手と投資家とをマッチングさせていく点にあります。融資を受けたい借り手は、融資を受ける目的や信用度、そして返済実績などを公表し、貸し手である投資家に対してアピールをしていき、マッチングが行われます。

オークション型は基本的に借り手の名前や個人情報を開示することなく、貸し手である投資家が借り手の情報を元にいくら貸していくかを判断していきます。

オークションと言うと、通常オークションサイトのイメージを持ちますが、仕組みは全く似ています。オークションサイトでは、商品に対して買いたい人同士が購入したい値段の設定をしていき、最も高い落札価格を提示した人が商品を購入する形になりますが、オークション型ソーシャルレンディングではお金を貸す側である投資家がいくらの金利で貸しますという入札により、一番安い金利を提示した投資家に融資をする権限が与えられます。

ソーシャルレンディング オークション型

借り手にとってのソーシャルレンディングでオークション型を採用するメリットとしては、銀行よりも借入金利を抑えられること、また、銀行の審査では難しいような人やファンドでも融資をしてくれる方がいれば借り入れることもできることがあります。

一方デメリットとして、貸し手は相手の情報だけを頼りに投資をしなくてはならないために、仮に情報が正確であったとしても、借り手側の信頼性がなければ実際に融資した後に借りた側が返さないというような事態も起こります。

貸す側である投資家は借り手の情報を頼りにするしかないのは非常にリスクが伴うため、仲介するソーシャルレンディング業者からは返済ができているのか点数表示やランク表示を行い、投資家に対し融資の判断材料としてサービスを提供しています。

日本においては過去このようなオークション型を行っているソーシャルレンディングもありましたが、今は信頼できる企業だけ相手にし、広く投資家を集める貸付・ファンド型が主流になりました。

その理由を詳しくお伝えします。

オークション型ソーシャルレンディングが減ってきた理由

過去にはオークション型ソーシャルレンディングを提供する業者も多くありましたが、今ではほとんど見かけなくなりました。

その理由として貸し倒れ(デフォルト)と言う事態が多く発生したことがありました。

オークション型SLの特徴としてP2Pと言う形式が関わってきます。

P2PとはPeer to Peer(ピアーツーピアー)の略で、個人間の意味を指し、P2Pレンディングと聞くときに、それは個人間同士の貸付の事を意味します。

オークション型はまさしくこのP2Pレンディングの取引であるために、個人の信用力が鍵となります。

友だち同士であれば、お金を貸し借りするのに口約束で借りたりもしますが、知らない者同士でお金を貸し借りをする場合にはこのようなオークション型SLが役に立ちます。

しかし、このような取引は借りる側としてはメリットが大きいですが、貸す側の投資家にとってすれば、相手がしっかりと返済するかしないかによって、投資したお金が戻らない可能性もあります(もちろん、投資家にとっても、銀行の預けるよりはるかに高い金利を受け取れる面もありますが。。。)。

ソーシャルレンディング最大手のマネオについても、過去に個人間で行うオークション型ソーシャルレンディングのサービスをしていましたが、融資した側から返済されないことなどのクレームが多く発生したことによってサービスを停止した経緯もあります。

それによってマネオ自体も投資家から信用を落とすようになり、これではいけないと言うことでマネオの社長でもある瀧本社長が企業にだけ相手にする方向へ転換しました。

SBIソーシャルレンディングにおいても同様のサービスを行っていましたが、取引が成立しないことがたびたびあったために、個人間のサービスを止めて、企業相手にソーシャルレンディングをするようになりました。

海外においては今でもProsperなどの個人間の取引のサイトは今でも存在しており、海外では普通に取引がされている実情です。

ソーシャルレンディングで安心を買うなら貸付・ファンド型

個人間で行うオークション型ソーシャルレンディングの信用の問題を解決するために、前述のとおりソーシャルレンディング業者もいち早く企業相手の貸付・ファンド型へと方向転換しました。

取り扱うファンドの審査においても、教訓として審査基準の甘さを学んだソーシャルレンディング業者は、ファンドを形成する際に企業の担保返済計画をよく見極めて我々投資家にファンドを提示するようになりました。

マネオに関しても過去の貸倒れの事件以来、堅調にファンド運用を継続しており、貸付・ファンド型での貸し倒れの件数は0件を維持しています。このような実績は、これからソーシャルレンディングを始めたいという方にとって投資をしやすい環境になっているのではないでしょうか。
※もちろん、貸付・ファンド型の投資募集をしているのにはリスクがありますが、オークション型のような個人間での頻繁な貸し倒れは無くなっています。

今後、また新たにオークション型が隆盛する可能性もありますが、その場合にはオークション型ソーシャルレンディングの特徴やメリット・デメリットを理解した上で投資されるようにしましょう。

まとめ

現状では、オークション型ソーシャルレンディングはAQUSHが取り扱っていますが、先程言われたようにリスクをわきまえた上で投資される事をおすすめします。

海外においては海外に住所を置いている方が取引可能なケースが多く、国内に居ながらオークション型ソーシャルレンディングの取引をするのは難しいでしょう。

最近では、ビットコインのような仮想通貨によるオークション型ソーシャルレンディングもでてきており、そのようなタイプのソーシャルレンディングは日本に居ながら参加する事ができるために、興味がある方はサイトをチェックしても面白いかもしれません。
※20%を超える個人の方もおられますが、海外においても貸し倒れが起きているのも現状です。このような案件に手を出される際には、ご自身の責任の持てる範囲で投資をしましょう。

オークション型ソーシャルレンディングは貸付・ファンド型に比べてリスクがありますが、返済する方の信用力に問題がない場合は、貸付・ファンド型以上のリターンを見込める案件もあります。投資家にとっては安定的な収入にもなるので、しっかりと見極めの上、投資に踏み切る判断がが必要です。

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